無謀じゃなかった! フルケーブダイバー認定

こんにちは、マヤンアンダーワールドのみきです。

到着されて早々、「相談があるので、夕飯をご一緒できますか?」とメッセージをくださったのは、SさんとHさん。おふたりは翌日から10日間にわたり、カバーンコース、イントロケーブダイバーコース、そしてフルケーブダイバーコースを受講される予定です。

それに伴い、コースに必要な器材もいろいろとご注文いただいていたので、ご到着後は器材の受け渡しも兼ねて、いずれにせよ一度お会いする予定でした。とはいえ相談とは、旅路で何かトラブルがあったかなと少し心配しながら向かうと「ケーブダイバーには向いてないんじゃないか」「リタイアしてしまいそうで」という不安から、コース自体を受講するべきではないんじゃないか。というご相談でした。

お話を詳しく伺ってみると、なるほど。

ケーブコースに進む前に サイドマウントコース を日本国内で事前に受講された際に、「ケーブコースは甘くない」「危険だから軽い気持ちでやるべきではない」「サイドマウントコースを受講したばかりで10日間だけで全ての内容を修了するのは無謀だ」と、後ろ向きな言葉を聞いていらっしゃったようです。それもひとりのインストラクターに限らず、とのこと。志半ばでそう言われれば不安になってしまうのも当たり前。

では、一度ここで立ち止まって考えてみましょう。

第一に私たちが所属する潜水指導団体TDIでは、ケーブインストラクターがコースを開催する際の基準として、フルケーブダイバーになるための一連の3コース(カバーンコース/イントロケーブコース/フルケーブコース)の最短日数は7日間と設定されています。それより短いと必要な内容を十分に扱えない可能性がある、ボリュームが多く詰め込み過ぎれば生徒さんへの負担が大きくなる、なども考慮されたうえで設定されているのがこの7日間という基準です。

ということは、「無謀」と言い切るのは違って聞こえませんか?

もちろん7日間で必ず認定とは限らず、認定に必要となる日数はあくまでも生徒さんの理解度やスキル精度に依存します。そのうえで私共からは 7日+予備日 での日程の確保をお勧めしております。

第二に動機はなんであれ、やってみたいという生徒さんの気持ちをインストラクターが摘んでしまうのは本末転倒な気がするのです。ケーブダイビングは簡単、誰でもできる、とハードルを下げるわけではなく。伴うリスクや難しさも正しく伝える。可能性を閉ざすのではなく、足りないものを補強しながら、安全に挑戦できる道へ導いていくというのが私たちの役目だと考えています。

担当するグスタボのコースも、決して簡単に設定しているわけでもありません。むしろ本人がよく言っているのは「コースの中で最大限に実際に起こり得る、最悪なシチュエーションを課題として与えることも自分の仕事だ」と。

「逆に、生徒さんが自身の進歩を感じられないのであれば、それは私たちインストラクター側の責任でもあるよね」と、そんなことを言っていたこともありました。

年間を通して数多くのケーブコースを担当しているからこそ、さまざまなタイプのダイバーを見てきた経験もあります。最終的に身につくスピードや得意不得意には個人差があるにせよ、向いている・向いていないで線を引くのではなく、どうすれば一歩前に進めるのかを考え、柔軟に伝え方や練習方法を工夫できる。たくさん引き出しを持っている。私たちがケーブコースを担当するうえで、無理 と言い切らない自信のひとつです。

そんな私たちの言葉を信じて、翌日からのコースを任せていただく決断をしてくださったSさんとHさん。初日は時差ボケに加えフライトでの疲れや睡眠不足でハードなスタートでしたが、それでも負けじと意欲的に受講してくださいました。

まだ完全に自分のものになりきっていないサイドマウントスタイルでのダイビングには、ぎこちなさはあるものの、このおふたり、なんと言っても頭の回転がとっても早い。座学ではこちらが気づいて欲しいポイントにすぐ気づき、こちらが説明しようとしていたことの先の先くらいまで先読みできちゃうほど。水中ではどんなシチュエーションでも冷静で、身体的な部分を頭でカバーしながらコースは上手く進み、コースが進むにつれて身体的な部分も追いついてきました。

これってガムシャラに練習していればできるようになる、というものではないんです。ケーブダイビングで求められるのは、単純に動作を覚えることではありません。

なぜこの動作が必要なのか、反対になぜ必要ないのか。なぜこの器材配置なのか。この状況では、何を優先して考えるべきなのか。

ただ動作を覚えるのではなく、背景の理由を理解しているからこそ、頭の中のイメージを体現できるのです。おふたりは、特にその部分に長けていらっしゃいました。

無謀かと心配されながら、私たちの言葉だけを信じスタートされた今回のコースでしたが、最終的にはなんと7日間で全ての内容を修了されました。

自分たちには無理だと思っていたことが、ひとつまたひとつと、できるようになっていったことが確かな自信となりコースをさらにスムーズにしたのではないでしょうか。

予備日として確保されていた残りの2日間は、実際にケーブダイビングを楽しむことに^^

フルケーブ認定を達成されたSさん、Hさんおめでとうございます! 不安が募る中、諦めずお任せくださったことを本当に感謝しております。

登山、ボクシング、スノーボード、スカイダイビング・・

多岐に渡りアクティブに挑戦されハイスペックなおふたりですが、そこにさらにケーブダイビングが加わり地球を内部まで丸ごと楽しめるように。これからは、他のアクティビティでは辿り着けない世界へご案内いたしますよ。継続的にどんどん潜りましょう。

では。

MAYAN UNDERWORLD

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