イントロトゥケーブダイビング
こんにちは、マヤンアンダーワールドのみきです。
ダイビング業界に入ったばかりの18歳のころから、ずっと見守ってくださっているSさん。気づけばもう10年のお付き合いとなります。
そんなSさんと今日から6日間にわたり、イントロトゥケーブダイビングをご案内します。長いご縁のおかけで、まさかこの新しいステージでのダイビングもお任せいただけるとは、本当にありがたく、この上なく嬉しいことです。
そもそも、イントロトゥケーブダイビングとは?
学生の頃からダイビングを始められ、ダイビング人生40年。日本各地の海を潜り、カメラ撮影に情熱を注がれ、近年では海外でのダイビングやテクニカルダイビングにも挑戦されているSさん。そんな豊富な経験の集大成のひとつとして、今回チャレンジされていらっしゃるのがケーブダイビングです。
頭上閉塞環境を、開口部からの明かりが見えなくなるほど奥深くまで侵入していくダイビング。言葉通り、あたり一面が真っ暗になる世界です。当然、万人受けする分野のダイビングとは言えません。しかし、正しい知識・正しい技術・そして正しい自信 を身につけることで、リスクの伴う環境も安全に楽しむことができるようになります。それこそが、ケーブダイバーとしての醍醐味であり、挑戦する価値のある世界です。
そのケーブダイバーになる道のりの一部として、イントロトゥケーブダイバーという段階があるのです。ロードマップとして大きく分けると、その流れは次の3ステップに整理されています。
1. カバーンダイバーコース
洞窟の入り口付近でのダイビングを通じ、基礎スキルの底上げ。
マヤンアンダーワールドでは、こちらのコースにあわせて、もしくは事前にサイドマウントコース を受講いただくことを推奨しております。
利点は、洞窟ダイビングに最適化されたスタイルであること。左右にシリンダーを保持し、それぞれに独立したレギュレータがセットされているため、必要に応じてそれぞれを着脱も可能。背中に背負うスタイルでは入れないような、より狭いエリアにも規制なく侵入できるのです。
将来、本格的なケーブダイビングを見据えている方にとっては、カバーンダイバーコースを受講される時点で、サイドマウントスタイルでのダイビングを経験し、しっかり自分のものにしてしまうことが、最も効率的なフルケーブダイバーへの近道だと私は思います。
2. イントロトゥケーブダイバーコース
基礎スキルを仕上げ、ロストライン・ロストダイバー(出口への唯一のライフラインを、見失ってしまったら? バディやチームを見失ってしまったら?)など、緊急時の手順が主。
3. フルケーブダイバーコース
複雑になるナビゲーションを学び、様々なパターンの洞窟を、さらに奥深くまで、安全に探検できるレベルを目指します。
Sさんはつい先日、日本国内にて、2. のステップを修了されたところ。次のステップへ移行する前に、ケーブダイビングのメッカであるセノーテを訪れ、ご自身の資格の範囲内で、コースで学んだスキルを実践しながら、純粋にダイビングを楽しむことを目的にいらっしゃったのです♩
コースを修了され、認定カードがお手元に届くと、その裏面には必ず資格の制限事項が明記されています。たとえばイントロトゥケーブダイバーの場合は、
・シングルシリンダーではガスの使用は 1/3 まで
・ダブルシリンダーでは 1/6 まで
・最大水深 40m / 130ft
・減圧ダイビングは不可
・リストリクション(ダイバーが並んで通るには狭過ぎる制限のある通路)なし
・出口まで続く単一のガイドラインを必ず保持
といったルールが記されています。
上記の写真はスティックマップと呼ばれるもので、ケーブのルートを線で描いたもの。ご覧のとおり、この地域のケーブシステムは分かれ道が随所にあり、メインルートから枝分かれするサイドのルートも数多く伸びています。こうした複雑な構造のケーブこそが、ここではベーシック。むしろ、一本道のシンプルなケーブを探す方が難しいくらいなのです。
今回のSさんの6日間では、イントロの範囲で楽しめるエリアをひととおり網羅できるかなと思っております。限られた条件の中でも、しっかりと技術を実践しながら、多彩な景色とケーブの魅力を味わうことができる。次のステップが目に見えてきて、着実に進んでいることを実感できる。これ以上ない実力試しの場^^
次回は実際に潜ったセノーテでの様子や印象的なシーンを詳しくご紹介しますね。安全上の理由からケーブ内での写真は多くありませんが、その分臨場感あふれる体験を言葉でお届けできればと思っております。
では。
MAYAN UNDERWORLD
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